気温と露点温度から相対湿度を求める
水蒸気を含んだ湿った空気が、気圧一定のもとに冷却された場合、やがて空気は水蒸気で飽和する。この時の気温を露点温度(Dew-Point Temperature)といい、で表す。
以下、この式を逐次変形し、露点温度を求める式を導く。最初に指数関数を切り離す。
上の式の両辺の対数を取り、指数関数を消す。
次に、露点温度の項を左辺に移項する。
逆数に変換する。
ここで、は、水の三重点の温度を絶対温度で表したもので、である。は、水の三重点における飽和水蒸気圧で、である。 となる。この式を用いて、任意の大気温の相対湿度における露点温度を計算するには、に絶対温度で表した気温の値を代入し、
に相対湿度の値を代入することになる。
結果のグラフを下に示す。相対湿度が100%の場合は、気温と露点温度は一致している。相対湿度が低下するに従い、露点温度と気温との差が拡大している。相対湿度が低下するに伴う露点温度の低下割合は、気温が低くなると、気温が高い場合と比較して小さくなっている。
このグラフから、気温と露点温度の値をもとに相対湿度の概略値を読み取ることができる。たとえば、気温20 ℃で露点温度が10 ℃であるならば、その交点に近い線の色から、相対湿度が約50 %であると読み取れる。 |