20131031Fuji1

Rによる気象データ解析 5


データーをプロットする

 前回は、Rに読み込んだデータフレームの各変数の「平均値」、「中央値」、「最大値」、「最小値」、「範囲」及び「標準偏差」を求める方法について学んだ。今回は、データをグラフにプロットする方法について学ぶ。

 データーは、やはり東京の2013年8月の日々の平均気温、最高気温、最低気温を用いる。

前回同様、Rのコンソールに

Tokyo.Temp<-read.table("t:\\R\\Book1.prn", header=T)

と打ち込み、続いて、

attach(Tokyo.Temp)

と打ち込む。

 データフレームの変数をデータ順にグラフにプロットすることは、インデックスプロットと呼ばれている。インデックスとはデータ番号のことである。たとえば、東京の2013年8月の平均気温を日にち順にプロットするには、以下のように打ち込む。

plot(Ave.)

 すると、以下のような平均気温の日変化のグラフが描かれる。インデックスは8月1日から8月31日の日にちに対応している。8月10日と8月30日の平均気温が高いことが即座にわかる。

Plot01.jpg"

 プロット点を線で結ぶには、

plot(Ave.,type="b")

とすると、以下のような平均気温の日変化のグラフが描かれる。

Plot02.jpg"

bboth(両方)を意味し、プロット点とそれを結ぶ線の両方を描くことを意味する。両方ということかから察しが付く通り、プロット点を描かずに線で結ぶには以下のように指定する。

plot(Ave.,type="l")

描かれるグラフは以下の通りである。lline(線)を意味する。

Plot03.jpg"

 プロットの形式の指定を省くと点(ポイント)を描くが、これはtype="p"明示的に支持することもできる。type="h"とすると棒グラフになる。気温のグラフにはあまり適したものではなく、雨量ではよく見かけるグラフとなる。あえて、平均気温を棒グラフで示す。コマンドは

plot(Ave.,type="h")

で、描かれるグラフは以下の通りである。

Plot04.jpg"

 軸のラベルはxlab="xxx"ylab="yyy"の形式で指定できる。

plot(Ave., type="l",xlab="Day of August 2013", ylab="Average Temperature (degree)")

と指定したときのグラフは以下のようになる。

Plot05.jpg"

0日や32日があるのがしっくりこなければ、軸の範囲を制限できる。

plot(Ave., type="l",xlim=c(2,30),xlab="Day of August 2013", ylab="Average Temperature (degree)")

とした場合に以下のようなグラフが描かれた。

Plot06.jpg"

plot(Ave., type="l",xlim=c(5,25),xlab="Day of August 2013", ylab="Average Temperature (degree)")

とした場合のグラフは以下の通りである。

Plot07.jpg"

指定した範囲の一つ外側までグラフは描かれている。

グラフのY軸の範囲も自動設定されているが、

plot(Ave., type="l",xlim=c(2,30),ylim=c(20,35),xlab="Day of August 2013", ylab="Average Temperature (degree)")

と指定すると、以下のようなグラフが描かれる。

Plot08.jpg"

 Y軸も、指定した値より1℃低いところから1℃高い範囲がカバーされている。

 今回はインデックスプロットといって、データフレーム内の変数を順にプロットするグラフの描き方について学んだ。グラフを描くコマンドはplotである。点をプロットすることを明示するにはtype="p"と指定し、点は描かずにポイントを線で結ぶにはtype="l"と指定し、点と線の両者を描くにはtype="b"と指定する。プロット範囲を指定するには、xlim=c(5,25)ylim=c(1,50)のような形式で指定する。また、X軸とY軸の軸ラベルは、xlab="xxx"ylab="yyy"の形式で指定する。

(2013.11.1)
 



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