ベクトルのクロス積 (1)
となる。これらの関係を図にすると、以下のようになる。からの方向に右ねじを回すと、右ねじは手前に浮き出してくる。すなわち、の方向は、平行四辺形の含まれる平面から垂直に手前に飛び出す方向となる。
ここで、それぞれのベクトルの始点を座標の原点に移動し、ベクトルの終点の座標によってベクトルを表した場合に、この平行四辺形の面積がどのようになるかを考えてみよう。その大きさを、以下の図を用いて説明する。
ここで、求めるものは平行四辺形OBCAの面積である。平行四辺形OBCAの頂点Aの座標は
の終点の座標で、頂点Bの座標はの終点の座標でであるから、平行四辺形の頂点Cの座標はとなる。
となる。一方、この四角形から平行四辺形部分を取り去ってできる四角形OACC0の面積は、三角形OAA0と台形ACC0A0の和で、
である。これらの結果から、求める平行四辺形の面積は以下のようになる。
この値は、以下に示すようにとによる行列式の値となっている。
そして、この場合、とが-平面上にあるとすると、の方向は軸の方向を向いている。そして、その向きは右ねじの法則によれば、軸の正の方向である。したがって、軸方向の単位ベクトルをとすると、は、
と表される。
と表される。
と表される。
これらの3成分の和として、3次元のベクトルのクロス積は、以下の形式で表される。 (2011.8.8) |