ベクトルの加算
ベクトルは、方向と大きさが同じ量であれば、位置を移動しても同じベクトルである。そこで、それぞれのベクトルの始点を原点に移動してみる。
すると、ベクトルはその終点の座標によって表され、ベクトルも、その終点の座標によって表すことができる。そして、これら二つのベクトルを加え合わせたベクトルは、次の式で示すように、これらの座標のそれぞれの要素を加え合わせることで表すことができる。
このベクトルを図で示すと、次の図のようになる。
同じ結果は、図形的にも求められる。ベクトルは平行移動しても同じベクトルなので、ベクトルの始点をベクトルの終点まで移動し、ベクトルの始点とベクトルの終点を結べば、が得られる。同様に、の始点をの終点まで移動することで、同様の結果が得られる。このことは、ベクトルの加算において、加算の順序を交換しても同じ結果が得られるという、交換法則が成り立つことを示している。
このようにして得られたベクトルの長さは
となる。
この平面上にあるベクトルを平面的に示した図を以下に示す。
は、それぞれとを隣り合う2辺とする平行四辺形の対角線となる。
ここで、どちらの二つのベクトルを先に加え合わせても、結果は同じになる。すなわち、ベクトルの加算では、結合法則が成り立つ。 (2011.7.31) |