本年はじめに体調を壊し、昨年購入していたバンテージ・プロプラスに交換することはできなかった。リウマチの症状の悪化により、3月から4月にかけて、梯子を上るなど考えられない状態だった。階段すら、1段を2歩で登る状態になっていた。4月中旬に投薬治療を決意し、ステロイド服用により従来の体調が戻った。その後もいろいろの行事の連続により、なかなかゆっくりした時間を取れなかった。体調を崩していた間に、本来行わなければならない草刈り作業の遅れにより、稲系雑草が腰の丈まで成長してしまったこともあった。2週間かけて草刈り作業の目途が立ったところで、昨日6月2日にISSの交換作業を行うことを決意した。
交換に当たっては、欠測値の発生を最低限にする必要があり、準備を整え、作業のイメージトレーニングをする必要がある。まず、降水量計の転倒マス転倒単位を0.01インチから0.2㎜に変更する作業を行わなければならない。この作業目、3度目であり、数分で完了した。コンソールからISSまでの配線を交換し、あらかじめISSの配線を完了して、仮止めして、高さ調整だけをすることにすると、欠測値は最小限に抑えることができる。ただ、室内配線をいじるだけの気力はなく、現場で配線チェンジすることにした。前回のISS交換時も配線を好感しなかったため、これでケーブルは2セット剰余品が出た。いつか、配線だけを交換してもよいだろう。
プロプラスはプロ2より日射計とUV計のケーブルが増える分、ケーブル挿入口が狭くなってしまう。そのため、コンソールケーブルの挿入は何とか手際よくできたものの、風向風速計のケーブルの挿入に少し手間取ってしまった。狭くなった挿入口で、端子が横を向いてしまい、なかなかうまくターミナル内部に挿入することができなかった。前もって準備していればよかったのだが、端子を押す工具を下に取りに行ったりしたため、風向風速の欠測は10分を超えてしまった。コンソールケーブルを先に接続したため、その他の計測値の欠測時間は10分以内で済んだ。
交換設置時 西方向から見たところ 2019年6月2日撮影
ケーブルの交換を済ませれば、ウエザーリンクでISSの種類をプロ2からプロプラスに変更するだけでよい。設定の変更作業を行うと、それまでのデータをリセットすることの可否を尋ねられ、誤ってデータ消去してしまうことがあったが、今回の変更時にそのようなことはなく、即時にコンソールはプロプラス仕様に変更された。
交換設置時 西方向から見たところ 2019年6月2日撮影
降水量計の外側の形状は、降水の捕捉率の向上を目指して改良されている。
日射計とUV計は建物等の陰になることのない場所に設置しなければならない。また、北半球では南向きで水平になるように設置する必要がある。そこでプロプラスには、設置の適格性をチェックできるように水準器が内蔵されていた。
右側の水準器の状態 2019年6月2日撮影
真上からの撮影はできていないが、調整はこの程度までとした。
左側の水準器の状態 2019年6月2日撮影
前回購入したプロ2の降水量計のごみ除けは、漏斗内に置いてあるだけのものであり、設置後数カ月後にカラスにくちばしでくわえて持っていってしまった。その時、音に気付いて屋上に上り、見ている前で持っていかれてしまった。鳥よけの針金は、カラスに対して万全ではないことを思い知らされた。プロプラスでは、バヨネット式に装着するタイプに変更されている。カラスの力では、回転して外すことは難しいと思われる。
分かりにくいかもしれないが、バヨネットのロックタブを撮影したつもりだ。
プロ2からプロプラスに交換すると、データ量は3割以上増えるようだ。統計データは1日も欠かさず整理しているため、急いで変更しなければならなかった。その作業は結局深夜までかかってしまった。変更当日から、全天日射量とUVインデックスの統計は取れている。
ISS交換に伴うデータの乱れだが、気温は交換直後に高くなってしまった。6月2日正午の気温は23.2℃、ISSを保管してあった室内の気温は24.8℃だった。ISSの接続を切り替えた後の初めの10分値である12:10の気温は24.3℃、12:20の気温は24.2℃で、これは機器が室温となっていた影響で高めの測定値となったものと考えられる。
風速については、配線切り替えに手間取ったため、12:10の測定値が0となっているが、これは欠測である。
(2019.6.3)
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